2013年12月1日    第9と私

 

今年もあと1ヶ月余となりました。12月の声を聞くとクリスマスソングが街中に響き、さらに年末が押し迫ってくると、テレビ・ラジオからベートーベンの第9番合唱が繰り返し放送されます。日本人ほどこの時期にこの第9を好んで聞く国民はいないと言われております。仕事の関係で昨年から徳島・鳴門によく出張しておりましたが、近くにドイツ館があり、戦時中ドイツ兵捕虜が第9を演奏したのが日本での最初だったと案内されております。まだ訪問はしておりませんが是非行ってみたいものです。

高校時代に友達に連れられ、梅田の松下電器ショールームの一角にある、レコード視聴室で聴いたのが最初でした。その時は大したことがなかったような記憶しかありませんでした。大学時代にはドイツ文学の講義の中で、詩人シラーの「歓喜に寄す」に感激した10歳下のベートーベンが作曲したことを知り、その後NHKテレビで井上道義による第9の歌唱指導の番組があり、宗教的な歌詞と旋律に身が震えるばかりの感動を得たのです。この感動はずっと忘れられず、その後第9の演奏があると、あちこちに出かけたものです。

そんなある日「1万人で歌おう第九」の募集を聞き、参加しました。9月から300人程度が体育館で毎週日曜日に練習をおこない、11月には2000人が集まって中規模な合同練習を行った後、12月始めの日曜日に大阪城ホールで本番を迎えました。指揮者はあの有名な佐渡裕さんでした。リハーサルのときから彼の指揮は見事なもので、1万人もの団員をうまくリードしており、感心したことでした。

本番では練習の成果もあって、最後のフレーズでは天に響き渡るような旋律と全員の一致した高揚した歌声に思わず涙ぐんでしまいました。

訳文を抜粋しました。 歓喜よ、神々の麗しき霊感よ 天上楽園の乙女よ 我々は火のように酔いしれて 崇高な汝(歓喜)の聖所に入る 神の壮麗な計画により 太陽が喜ばしく天空を駆け巡るように 兄弟よ、自らの道を進め 英雄のように喜ばしく勝利を目指せ 抱き合おう、諸人(もろびと)よ! この口づけを全世界に! 兄弟よ、この星空の上に 愛する父がおられるのだ

ひざまずくか、諸人よ? 創造主を感じるか、世界よ 星空の上に神を求めよ 星の彼方に必ず神は住みたもう